最後のハイドロ
シトロエンといえばCXやBX、SMなどのハイドロです。フワッとした独特な乗り味の虜になる人も多いです。
そんなハイドロも、このC5の世代を最後に現在はありません。今回は私の知り合いがヤフオクでたった17万円で買ったこのシトロエンC5ツアラーを試乗インプレッションしていきます。
シトロエンC5ツアラーのデザイン
全長は4845mmもあります。これはセダンの4795mmよりも5cm長いです。
メルセデスベンツの Eクラス、BMW5シリーズと同等のサイズということになります。割とがっしりしたボディです。
テールライトのデザインはセダンとツアラーで違います。
このシトロエンC5ツアラーは上位グレードのエクスクルーシブです。
ホイールは17インチ。
シトロエンC5ツアラーの内装
タン×黒の内装は高級感があります。
ドアパネルが一直線で色分けしていないのがオシャレ。
ムッチリしたシートは柔らかめでホールド感は強くありません。運転席はマッサージ機能も付いています。
リアシートもかなり立体感があります。ボディが長いというのもありますが、後席も広々しています。
シトロエンC5の大きな特徴がこのステアリングです。センター部分は固定され、スポーク部分のみが回るようになっています。
そしてもう一つの特徴であるハイドラクティブサスペンションの操作ボタンがセンターコンソールにあります。
C5ツアラーの積載能力はご覧の通り。車幅が1860mmとワイドなので開口部も広いです。全体的にゆったりしたデザインだと思います。
試乗インプレッション
一般道
とにかく感じられるのは、ソフトなフィーリングです。アクセル、ブレーキの触り心地はもちろん、足回りの動きも非常に柔らかいです。
シトロエンC5ツアラーにはスポーツモードが選択できますが、これはエンジンのモード。常に低めのギアを設定してくれるので、高速での追い越しなどに使います。
サスペンションはノーマルだと船のように揺られる感じです。車体も重いので、停止した後に3バウンドくらいして停止します。これがスポーツサスペンションモードだと一度のバウンドでピタッと止まります。
エンジンはBMW1シリーズと同じ1.6Lのツインスクロールターボです。一般道では全く困りません。
高速道路
高速道路ではサスペンションをノーマルにして、下で引っ張るようにスポーツモードに入れます。100km/h巡航は非常に快適です。
それ以上の速度域はさすがにドイツ車のようにはいきませんが、東名の法定速度程度なら追い越しも問題ないでしょう。
運転席にはマッサージ機能が付いています。空気を入れたり抜いたりして圧を加えてくれます。長距離ドライブでもこれがあれば疲れずにこなせそうです。シトロエンの乗り心地の良さ、演出は高速クルージングで本領発揮してくれます。
燃費は高速で10km/Lくらい。大きい車としてはそこまで悪くありません。ハイドラクティブの乗り心地は本当に癖になります。多分東京大阪間の移動でも全く疲れないでしょう。
総評
シトロエン最後のハイドロ搭載モデル、未だにファンがいるのが頷けますし、これを乗ることで先祖返りしてCXやBXに興味を持つのも共感できます。
サイズ的にはEクラスや5シリーズ、パサーとなんかと同じですが、C5ツアラーはキャラもしっかりしていますし、何より安いです。ファミリーカーのダークホースとして、ぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。