日本人がデザインした名車
Z3はおそらくBMWで初の量産ロードスターでしょう。Z1は台数こそ少なくないですがほとんどがドイツで販売され、ワールドワイドな販売ではなかったので。
1996年に登場したZ3は1.9Lの直4、2L、2.8Lの直6モデルをラインナップ。後期になると直4モデルが無くなり2.2L、2.8L、3.0Lの直6になります。前期のMはE36M3用、後期のMはE46M3用エンジンが搭載されます。
今回特集するのはエンジン的には前期、外装は後期の中期仕様?のZ3 2.0のMTを試乗インプレッションします。
BMW Z3のデザイン
デザイナーは永島譲ニ氏。Z4よりも一回り小さいボディサイズでありながら、ドアは魚のようなアールを描きスカートにかけてくびれています。フロントフェンダー後方にはサメのエラのような開口がありBMWのエンブレムが奢られます。
メリハリのあるボディラインがZ3の小ささを覆すほどの迫力を生み出しています。無駄な線が一切なく全てに理由が感じられます。フロントのキドニーグリルの横から伸びるラインはボンネットを縦断しそのままウィンドウのラインになっています。リアフェンダーの盛り上がりも贅沢です。
ロングノーズショートデッキを忠実に守った典型的ながら独創的なロードスターです。ロードスターは”開いている状態が標準”のオープンカーですが、実は現代においては非常にレアなボディタイプ。手軽に乗れるロードスターと言えば、マツダロードスター、ポルシェボクスター、MGFなどがライバルでしょう。そんな中で直6を搭載するのはZ3ないしZ4くらいです。
全く嫌味がないのにちゃんとBMWらしく、そして少し気分が上がるのがZ3の良いところ。
街中においてみても絵になるオープンカーです。
BMW Z3の内装
Z3のステアリングはE36などと同じスタイルのものだと思います。メーターはアナログの瞬間燃費計がない以外同世代のBMWと共通しています。
センターコンソールに昨日は集約されており使い勝手が良いです。ハザードもこの位置にあります。エアコンは三つのダイヤルを操作して使うシンプルなマニュアルエアコン。
トランクは横長ですが決して広くはない。トノカバーを入れるとバッグが4個ほど入るスペースしか残されません。2人で2泊くらいまででしょう。
室内の収納もロードスターほど充実しておらず小物入れが二つ。あとはドアポケットくらいです。
荷物を載せたければ別の車で出かければ良いだけの話だ。我々は荷物を運ぶためにドライブするのではない。
試乗インプレッション
アクセルを踏んだらレッドゾーンまであっという間に吹け上がります。そしてその間に苦しそうな感じや、轟音はなくただひたすら自然にレッドゾーンに突入するのです。100km/hで巡行していると3000rpmを差しますが全くストレスがありません。
しかしこのストレスの無さは燃費の悪化に見事に直結しますので2Lとは思えない燃料消費量。しかもタンクは51Lですから300kmほど走るとガソリンメーターは1/4を切ります。直4でも同じ容量のタンクなので直6は頻繁に給油が必要になるでしょう。
そもそもの設計として、ボディは非常にヤワな感じがします。一般道の段差でもプルプルしているのが分かるほど。試しに中央道でテストしましたが、大きめのバンプの後にボディが戻ってこない感じがして踏めません。もちろんダンパーがへたっているのは確かですが100km/hを超える領域ではトラクションがうまく伝わっていません。
中央道ではパワー的に不足を感じます。首都高、第三京浜など首都圏の高速道路では気持ちよく走れますので使い方の向き不向きははっきりしています。