英国流クーペ
それぞれの国にはその国の流儀があって自動車は随所にそのこだわりが垣間見えるのですが、イギリス車の世界観が好きな人は少なくないでしょう。
日本と同じ島国で、王室と皇室があり、右ハンドルの国ですからどこか親近感があります。今回はそんなイギリスを代表するジャガーのクーペモデルX150型XKクーペを試乗インプレッションしていきます。
ジャガーXKクーペのデザイン
少し垂れ目なヘッドライトが個人的には往年のXJ220を思い出させます。
グリルはEタイプから踏襲する楕円の中央にエンブレムとラインが入るスタイル。
X100から一回りサイズアップして、全幅は1895mmです。リアセクションが特にマッチョになった感じで、フロントの丸みとのギャップが面白いです。
トランクはハッチごと開くタイプで、開口部は大きいですが容量的には普通くらいです。
エンジンは4.2LのV8です。馬力的にはX100とさほど変化はありませんが音も乗り味も全く異なります。
ジャガーXKクーペの内装
ふんだんにウッドを使った高級感のある内装です。伝統のJゲートが残っているのもなんだか嬉しいです。
天井はスウェードっぽい感じです。
ジャガーはどの世代でも天垂れが起こるので直してあると良いですね。
試乗インプレッション
エンジン音はX100よりも明らかにドロドロしていて音量も大きいです。アメ車のV8とまでは言いませんがそれに近い振動を感じます。
X150のXKクーペはオートマが6速になっていて、さらにパドルシフトが付くのでシフト操作をしながらの運転が似合います。
ブレーキングやアクセル操作、もっと言えばハンドリングも明確にシャキッとしてあります。X100にあったダルな感じは払拭されて完全なスポーツカーに進化していると言えるでしょう。もちろんそれがBMWやポルシェと肩を並べるかと言うとそれは違って、やはりX100とアストンマーティンの間の絶妙なところにいます。
比較してみると”X100は速めのセダン”ですが、”X150は速すぎないクーペ”というイメージです。どちらも優雅ですが少しの思想の変革を感じることができる比較インプレッションでした。